「手前味噌で申し訳ありません」
この言葉には、「私が手で仕込んだものを貴方様に食べさせるなんて申し訳ない」という想いがあります。目に見えないものを大切にする、なんとも日本人らしい気持ちです。
知らない人が触ったものが苦手という気持ち。逆に、家族や自分が仕込んだものは愛おしくなる気持ち。そんな気持ちを大切にして、いつも味噌づくりでは自分しか触らない形で開催してきました。
でも、今回の100人漬物は違いました。漬物をつけるだけではなく、たくさんの人が一同に介して仕込む。そこに意味がある企画。
多様な常在菌が混ざり合うことで一体どんな味になるのだろう?…開催前はそう感じていましたが、大切なのはそういった「味」という物質的なことではありませんでした。
みんなで麹と塩を混ぜる「塩切り」を、じっくりと時間をかけてしていくと、どんどん麹が動き出して香りがどんどん立ち始めました。みんなで大豆を手で潰していたら、どんどん空気が温かくなって、ホカホカになりました。
その過程の中で参加者同士も打ち解け、仲良くなっていき、最後には「みんなで仕込んだ味噌」ができあがったんです。
知らない人が触ったというあの嫌悪感はなくなり、複数人で作ったお味噌も、その時の思い出とともに愛おしくなるような味噌。まさにヒト同士が発酵して角が取れて馴染み、発酵したのです。
菌の世界でいう「酵素」は、人に例えるなら「言葉」でしょう。私たちは相手を理解しようと言葉を発し、目の前の人を受け入れようとする。そのために自分のぶつかってしまう部分をなくしたりもして、互いに角が取れ調和が取れ、一つの形で収まる。
生きるって、そういうことなのかも。
味噌の熟成も、土の中も、身体の中も、私たちも、みんな沢山の個性が集まってぶつかり合いながら、仲良くなろうと発酵している。他人と関わらずとも現代は生きていけるかもしれないけれど、それは死んでいるのと同じ。
個人主義や優生思想は、私たちから生きる意味や喜びを奪ってしまったのかもしれません。今、発酵をブームに「発酵食が身体にいい」と私たちは取り入れようとしているけれど、それよりも大切なのはまずは人との関わり合いかもしれない。
どんな食べものも、目に見えていないだけで実際はたくさんの人の手を介してできあがっています。そこに目をつぶるのではなく、誰がつくったのかを知り、理解していくことこそが生きる意味なんだと思うのです。
知識だけを振りかざし、優生思想で発酵を勧めることに感じていた違和感はまさにそれでした。今回の100人漬物にはその作物をつくった生産者がいたからこそ、本当に発酵したんだと思います。
そして目に見えないものを大切にし、和を重んじる日本人に生まれて本当によかったと思います。この無謀とも言える企画に賛同し、全国から集ってくれた素晴らしい方々に心から感謝いたします。遠いところをご参加いただきありがとうございました。
@hakko_fes
スペシャルな先生を呼んでみんなで学ぼう!という人気企画「うさこや」第4回、とうとう来ました!カレーーーーです!
インドの漬物「アチャール」をつくった前回。 ついに、あこがれの「カレー」の会が開催となります!
ゲストはさすらいのカレー女子、ラブスパイス @lovespice_nagisaのナギサさんが、前回につづき鹿児島からきてくださることになりました。
ご存知の通り、スパイスは大変奥深い世界。 まったくスパイスを使ったことがない方もいれば 普段なんとなく我流で使ってはいるけど、 一回ガチのWSを受けてみたいという方まで幅が広い。
特に一番よく食べるであろう「カレー」は、なんちゃってスパイスカレーをつくっている人も多いのではないでしょうか? お店で出てくるものには及ばないけど、 「まあ自分でつくるならこんなもんかな?」 と言い聞かせているそこのあなた! 一度お店で出てくるようなカレーの作り方、習ってみませんか? 何が普通と違うのか?どこに気をつければお店のような味になるのか?
も・ち・ろ・ん、つくったカレーも早速みんなで食べましょう。 シンプルなチキンカレーと、ダール(ムング豆のカレー)。 こんなわがままな企画を受けてくださったナギサさんに感謝しかありません! ぜひこのまたとない機会にみんなであこがれのカレーを仕込みましょう。
【日時】
2026年1月26日(月)
11:00 - 14:30
シンプルなチキンカレーとダール
ランチ:チキンカレー・ダール(ムング豆のカレー)
スパイスレシピ付
【参加費】
8,800円(税込) 定員8名
当日に参加費をお支払い下さい
【場所】
ここく/発酵スイーツ研究所
〒889-1604 宮崎市清武町船引3996-1
【もちもの】
エプロンなど汚れてもいい格好
【申し込み締切】
1月22日(月)
#うさこや #カレーWS
大切なお知らせです。
11年前から毎年つくってきた「月と畑の暦」ですが、今年を最後にしようと思います。
月と共に過ごした古のリズムで
美しい畑の風景を感じて欲しい
季節とあゆみ旬を知って欲しい
毎年200部だけ、裁断から和綴製本まで全て手作業で。
毎年売り切れていましたが、昨年から余るようになり、今年はもっと余る予感です。
カレンダーはもらうもの。配送料も高くなりましたし、もう役目を終えたのかもしれませんね。
とはいえ、10年以上使ってくださっている方もいます。お家に定位置をつくってくれている方には申し訳ありませんが、現在発売中の2026年の月と畑の暦が最後です。長い間お付き合いくださり、寄り添ってくださりありがとうございました。
写真は現在の畑の風景。
西陽に照らされ黄金色に輝く大豆の鞘は、新年へと続く艶やかな光です。
https://cococu.stores.jp/items/5670d447ef3377a9cb0055ce
#月と畑の暦