左から在来種のここくのごはん麦、まんなかがよく見かけるもち麦、1番右は押麦。
「昔はみんな育てていた」と口々に話す、消えてしまいそうだった麦は1番左の小さな麦。ナビにも出ないような椎葉村の山奥に住むおばあちゃんが、庭先にまだ蒔き続けてくれていた貴重な麦です。ちょうど11年前、偶然出会うことができました。
改良されていない本来の麦は黄色です。真ん中のもち麦は色が白く、さらに大粒になるように品種改良されていて、なおかつ沢山表皮を削っているから白くなります。
もし私たちの小さな麦をこのぐらい白くなるまで削ると、削りすぎでまんまるになってしまいます^_^;
やっぱり麦もキロ単位で取引されるから、粒が大きい方があがりが大きい。次第にみんな改良品種を作るようになり、先人たちが脈々と受け継いできた麦は姿を消しそうになっていました。
在来種のごはん麦は粒が小さく5分付きだから、歯ごたえがとても心地よく、小さいから食べやすいんです。麦味噌も、このごはん麦に麹を付けて仕込んでいます。
ちなみに1番右の押麦はローラーで潰したもの。以前はよく見かけましたが、最近は押し潰していない「丸麦」の方が人気で姿を見かけなくなってきました。押麦の方が麹を作りやすいので、麹屋さんによってはこの押麦でないと麹をつけてくれないところも多いです。
私たちが在来種を育てるのは、その受け継がれてきた歴史に感謝して「いただきます」と手を合わせることに本当のおいしさがあると思っているから。
実際、味もプチプチ美味しいですが、感謝とともに味わう方が生きている感じがするものです。
白米の10倍食物繊維が含まれていて、ミネラルも豊富なここくのごはん麦。ロングセラーの定番商品となっています。
#ごはん麦 #在来種 #自然栽培 #椎葉村
椎葉の焼畑へ。
宮崎市内からでさえ車で3時間かかる椎葉村は、ここくの育てている在来の裸麦を見つけた場所でもあります。
ちなみに裸麦の種を分けてくれたおばあちゃんの家はここからさらに1時間山奥に入ったところ…
裸麦の種は椎葉のおばあちゃんから分けていただきましたが、大豆の種はお隣の高千穂町で分けていただきました。
その大豆の種を、私が椎葉の別の方に5年前ぐらいにお譲りして、そのご縁で今日はこの焼畑に呼んでいただいた、種のご縁の焼畑です。
とにかく椎葉は山しかない。道路も道も畑も、全て斜め。時折平衡感覚がおかしくなりそうになります。
私たちが「法面」と呼ぶ急斜面は椎葉では「畑」であり、山道を延々歩いたところでも、水が沸いていれば石垣を作って平らな土地を作り田んぼにしてしまう。
カボチャは生垣や田んぼの石垣の端に這っていました。もちきびと同じようで違う「たかきび」も斜面に、私が分けた大豆も焼畑の後の斜面に植えられていました。
森を焼いた後は蕎麦を植え、翌年には小豆を植え、3年目には大豆を植える。そのあとは30-40年ほったらかして自然に返し、再び燃やして畑にする。
湿度と温度が充実している日本だからこそできる自然の循環です。
焼畑には自然破壊や地球温暖化のイメージがつきまとう現代ですが、それは「人と自然」という二元論に基づいているのかもしれません。
「人と自然」ではなく「人も自然」。自然と折り合いをつけながら共に生きていく姿こそ持続可能であり、その姿は30-40年ぐらいのゆっくりした時間の流れの中で育まれています。
私はまだ種を繋いで10年目。
この種がずっと続いていくように。たくさんの方に在来種のおいしさや素晴らしさを知っていただけるように。
そんな大きな時の流れの中で命を燃やしていきたいと思いました。本日は貴重な機会を与えていただきありがとうございました。
※ストーリーに動画をまとめてますのでそちらもご覧ください
#在来種 #椎葉村 #焼畑農業 #麻尻大豆 #裸麦
昨日発売したmy醤油キット、たくさんのご注文もいただきましたがたくさんの質問もいただいてしまいました^ ^
そう…ですよね。そもそも醤油ってどうやってできるのか皆目見当がつかない。わからないことだらけだと思います。
まず醤油はどうやってできるのか。
蒸した大豆と、小麦を焙煎して粉砕したもの、醤油の種麹(カビの元)を混ぜ合わせて、室で二日間温度管理して大豆に麹カビを沢山生やします。
室から出して、出来上がった醤油麹をもろぶたからはがしているのがこの写真。米麹と醤油を混ぜ合わせた醤油麹とは全然違います。
このカビだらけの大豆麹を塩水に混ぜ合わせ、1年間攪拌し続けて発酵・熟成させていくと醤油になります。
my醤油キットは味噌と違って混ぜるだけ。ポイントになるのは1年間の管理の仕方や、その後の処理について。
この一連の工程がわかるようになると、次の言葉の意味がわかります。
もろみ、きあげ、きなり、醤油粕、脱脂大豆、丸大豆、淡口・濃口、たまり醤油、生醤油
そして今回my醤油キットがスペシャルなのは、小麦ではなく在来種の裸麦を使用しているところ。
私はグルテンフリー醤油というものは懐疑的に見ていますが、小麦を裸麦に変えた時、どんな味と風味に変わるのだろうとワクワクするのです。
しかも全て在来種の醤油なんて。こんなに味わい深い醤油があるでしょうか!…そんな興奮と共にリリースした唯一無二の醤油キットでしたが、かなりマニアックで誰もついてきていない気がしたので基本中の基本をお伝えしました。
まだご注文受け付けています。一年に一度だけですのでぜひオンライン座学と共にご参加くださいませ。店頭での購入も可能です。
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初椎葉村。平家祭りを見にやってきました。山に囲まれて、どこにカメラを向けても抜けがありません。
#椎葉村
本当に綺麗でした
綺麗な色合い。