車と船は似てるようで似てない話。
車検ではなく船検というのが4年に一度あり、救命具や浮き輪、錨などの装備のチェックを行うというもの。
駐車料金ではなく係留代。港によっても違うし、船の種類によっても違い、年払い。
駐車ではなく接岸。地面が常に動いているし、風や流れの影響を受けるのでめちゃくちゃ難しい。
パーキングブレーキなんてものはないから碇をおろす。抜けなくなることもあるし、かまないこともある。接岸中はロープでうまく固定する。
エンジントラブルで動かなくなっても、JAFなんて来てくれない。海上保安庁に救助要請したらとんでもないことになるので、よほどのことがない限り横のつながりでなんとかする。そして、どんどん流されるのでやっぱり碇が必要。
夜は電灯なんてないから灯台が唯一の目印。光り方は全部違っていて、海図に細かく書かれてる。船の光も右舷、左舷、正面、背面と全て光の色が決められている。
海上では左側通行ではなく右側通行。追い越しとか、漁船に対する対応とか、警鐘などいろいろ決め事がある。
そんないろいろある中で、一番車と違うと思うこと。
それは船の大きさです。
この写真の右側に小さな漁船がいるのが見えますか?
まるでアリとゾウみたいな、とんでもなくデカいのが前から来ることがあります。そして、車と違ってぐっと目を凝らしてもスピード感がまったく掴めない。大きければ大きいほど、動いてないように見えるのです。
先日も止まっているかと思いきや、結構なスピードでこちらにむかってきていて、甲板から懐中電灯で右(面舵)に避けろと注意されました。トロトロしていると、あの大きな汽笛を鳴らされるそうです。
いろんなことをベテラン船長から教えてもらいながら、まだまだ新米船長はビクビクしながら勉強中です。
#沖の潮 #潮汲み