冷蔵庫で育てる簡単な麦ぬか漬けキット、麦ぬかとっこちゃんの登場です。
「米ぬか」ではなく「麦ぬか」というのは、精麦する時に出る麦の削りかすのこと。
「でも、糠床って毎日混ぜなくちゃいけないんでしょう?」
いえいえ!そんなことはありません。野菜室で育てれば最低でも2-3日に一度混ぜれば充分。だから野菜を漬けるときに混ぜていれば全く問題ありません。
最悪、距離を置きたくなったら袋に詰め替えて冷凍庫に入れてもok。
「前にやったことあるんだけど、足しぬかが難しくて…」
そうなんです。そこが一番難しいところ。ハッキリ言いますが、足しぬかは塩分濃度の調節など素人には難しすぎるのです。また、足しぬかは常温で売るために加熱殺菌されていたりして、味が変わってしまう可能性もある。
いろいろ検証した結果、シンプルに同じものを半分足すのがいいという結論に至りました。その代わり、野菜から出た水分の水抜きを徹底すること。
キッチンペーパーで表面の水分を吸い取るのはもちろん、時には容器を傾けたりしてしっかり水分を出してから本製品の半分を足しましょう。残りの半分は冷凍して取っておけば大丈夫です。
<さっぱりした香りの良いぬか漬け>
米糠の「ぬったり」したような味わいが、麦ぬか漬けには不思議とありません。さっぱりとした酸味と塩の旨み、麦の奥行きのある香りがたまらない、おいしい漬物が簡単に出来上がります。
漬ける時間はお好みですが、8-10時間ぐらいがオススメ。最初は7-8時間ぐらいからはじめてください。
<これ以上ない、こだわりの原料>
在来種の六条大麦を無農薬無肥料の自然栽培で育てた麦だから、安心してお召し上がりいただけます。
味の決め手となる塩はもちろん、船で沖に出て汲み上げた沖の潮から製塩した「沖の潮」を使用しています。
※私たちのつくる沖の潮について、詳しくは以下をご覧ください。
https://cococu.jp/special/hakkoutosio
この塩を、乳酸発酵たっぷりのホンモノの漬物づくりで定評のあるキムラ漬物工業さんに麦とともに託し、本当においしい麦ぬか漬けになりました。
「麦のふすまだけで糠床がつくれないか?」という、私たちの思いつきを気さくに受け入れてくださった漬物伝道師のキムラさんに感謝です。
購入はこちらから
https://cococu.stores.jp/items/6837adc0fe1d6bf56d396c57
12周年を記念して特別に制作したCAP&T-SHIRTS
+ここくの製造スタッフ紹介。
時に自然に翻弄されながらも、
おいしく楽しく、
自然の恵みをいただきながら12周年。
作る人と食べる人。
かかわる人みんながここくのスタッフです。
THE HEART BEHIND US
Thanks to your support, Cococu celebrates its 12th anniversary in 2025.
To mark this milestone, we’ve created a special edition of caps and T-shirts,
along with an introduction to the people behind our craft.
Through twelve years — sometimes at the mercy of nature, but always with joy, care, and deep gratitude for its gifts — we’ve kept growing.
Makers, eaters, and everyone in between:
everyone involved is part of the Cococu team.
MODEL: @natsuralife
https://cococu.stores.jp/items/68302e58df856752c8cb4cf9
大分市の戸次地区にある素敵な量り売りのお店、からはな百貨店さんにてお取り扱いがはじまっています。 @hakariuri_karahana
それを記念して、6月24日(火)25日(水)の両日、午前中は店頭販売させていただき、午後はmy醤油WSを行うことになりました。
WSはすでにたくさんお申し込みをいただいてるようですが、両日共にまだ残席わずかにございます。お申し込みなど詳しくは、からはな百貨店さんの投稿をご覧ください。
午前中の店頭販売はお味噌などはもちろん、発酵スイーツなど、普段持ってこれないものを販売します。昼は同じく宮崎からよろずやカレーさんも。 @yorozuya_curry
…店主のランちゃんには先日初めてお会いしましたが、10年以上前から存在は知っていて、深〜い宮崎とのつながりもあり、全然初めて会った感じではありませんでした。
私は遠くからずっとみていて、本当に苦労しながらも、いろんな考えの変化があって、今このお店に辿り着いているのが聞かずとも分かります。僕も似たような感じです。
だからすごく居心地がいい場所。そして量り売りというすごいことをしている。ランちゃんの投稿でも書いてましたが…ええ!私も当日はできるだけ量り売りします^_^
というわけで、来月の二日間とても楽しみにしています。
自分の醤油を作れるまたとない機会ですので、大分の方はぜひこの機会にご参加くださいませ^_^ 麦のことや塩の話も詳しくさせていただきます。
#大分市 #戸次
12年間も大豆農家をやってきて、何度も声が上がっていた「納豆」がようやくできました!
しかも、納豆菌が潜むと言われている稲ワラではなく、ここくで育てている麦わらを使って発酵させている、前代未聞の納豆。
麻尻大豆も麦わらも、品種改良された種ではなく、古来からずっと伝わってきた自然の種だから、不揃いな形や大きさがまた食欲をそそります。
そしてその納豆を作ってくれたのは、大阪谷町にあるらくだ坂納豆工房さん。
もともと一つ星の飲食店をされていた伊戸川さんが、以前からお店に出すために自家製で作っていた納豆。この評判の納豆をコロナ禍に事業化し、今ではこちらが本業になっているようです。
そもそもここの「谷町納豆」自体、なかなか買えないくらい人気なのに、さらに在来種の麻尻大豆と在来種の六条大麦で発酵させるなんて、夢のような納豆です。
工場で大量生産されたものでないから、料理人の視点で極限まで柔らかく煮たものを発酵させていて、食感がたまらない他、味に尖りがない。そして「こんな納豆って品のある香りだっけ?」と思うほど香りも繊細です。
こちらは冷凍したものを冷蔵にしてお届けします。
500gの大容量なので、一週間で食べる量を小分けにし、冷蔵庫保管で一週間以内に食べきる感じでご利用いただくと良いかもしれません。賞味期限は冷蔵庫で解凍してから2週間ぐらいです。
数量限定でのお届けです。どうぞご賞味くださいませ。
<お召し上がり方>
冷凍された納豆を冷蔵庫で自然解凍してお召し上がりください。中に入っている麦わらは取り除いてお召し上がりください。冷蔵庫に移してからは2週間以内にお召し上がりください。
名称:納豆
原材料名:大豆(宮崎産・在来極小黄大豆)
内容量:500g
保存方法:冷凍(-18度以下)
賞味期限:欄外下に記載
製造所:「らくだ坂納豆工房」伊戸川 浩一 大阪府大阪市中央区谷町4-8-29
栄養成分表示(100gあたり):エネルギー 202kcal, たんぱく質 16g, 脂質 9.2g, 炭水化物 14g, 食塩相当量 0g <推定値>
#麦 #麻尻大豆 #在来種
5月18日、ここくは12周年を迎えます。
この12年を思い起こせば…
購入したトラクターが2ヶ月で廃車になったり
麦を徹夜で釜で収穫したり
コンバインが曲がらなくなったり
4トントラックで小川に落ちそうになったり
無視され続けたり
船で沈没しそうになったり
熱中症になったり
乾燥機を掃除していてアバラを折ったり
騙されたり
裏切られたり
怒られたり
いじめられたり
…私個人はいろんなことがあって何度も挫けそうになりましたが、ここまでやってこれたのはなぜなのか。
きっと、ここくは強いからだと思います。
ここくは私一人ではなく、作る人⇄売る人⇄買う人の関係性。一人じゃないから強いのです。全てのここくに関わる人の手によって、ここくは12周年を迎えます。
横浜でデザイナーだった私は、東日本大震災より前に宮崎に移住して農業をすることを決めていました。
ありとあらゆるお店の棚から食料がなくなったあの震災の夜、食べることができないお金しか持っていなかった自分が情けなくなり、「自給自足」の夢を見ました。
しかし実際に畑や田んぼをやってわかったのは、それはめちゃくちゃ個人主義の都会的な考え方だったこと。一人でできることなんて本当に少ししかなくて、たくさんの人にお世話になりながら生きていることを知りました。
個と個がもっと近づくように。
「ここく」にはそんな意味も込められています。
その個と個を結ぶのは、安さでもなく、見た目の良さでもなく、栄養成分でもない。お話から産まれる「おいしさ」です。
おいしいおはなし届けます。滋味はこころの豊かさに。
DELIVERING TALES OF DELICIOUSNESS
WHOLESOME FLAVOURS WHOLE HEARTEDLY
この想いだけは、これまでもこれからもずっと変わりません。
楽しいことも辛いことも、全てみんなで味わえる。
だから楽しい。だからおいしい。
12周年にあやかり、オンラインショップではあれもこれも感謝を込めて12%オフ!このセール、いつまでやるかは在庫次第です。
しばらく一緒にここくを楽しんでもらえたらと思います。
#大切なこと
発売からそろそろ3年経とうとしている潮meアイス。実は味噌よりも売れてしまってます。
砂糖・乳卵・小麦を使用せず、ほとんど有機素材しか使わない理想の発酵アイス。こんなにこだわっても美味しくなるなら、きっとみんな真似するだろう…そう考えて、最初からこだわりの自家製塩を使用して差別化したつもりでした。
でも3年経ってもみんな真似しない。コストがかかりすぎるから?技術がないから?その理由をずっと考えてました。
そんな中、潮meアイスを都内某所にて1ヶ月間試食をしていただき、アンケートを見ていろいろ納得。
肯定的な意見もあれば、同じぐらい否定的な意見も。否定的な意見は、(思ったほど、想像より)甘くない、濃厚さが足りない、中には「味がしない」という意見もあって。
果糖ブドウ糖液糖で爆発的に甘くして、乳卵をたっぷり使って、クリーミーに滑らかに仕上げればおいしいってみんな言うこと、知ってます笑
それじゃ面白くないし、体に負担がかかるし、子供に安心して食べさせられないから、あーだこーだと何度も試作、試食を繰り返して産まれたアイスなんですよね^_^;
味噌の方もやっぱり、アミノ酸をはじめとする化学調味料の味に慣れている人にとって、ガツンと味が感じられないので物足りなく感じるようです。ガツンが欲しくて、たくさん味噌を入れてしまう人も多いみたい。
でもホンモノの味わいは果てしなく深い。口の中で変化していく味を楽しむことを知ると、いかに今まで食べていた味が薄っぺらかったのかがわかります。そっちにおいしさがあるんだけどな…
お菓子はその状況がもっと極端。とにかくガツンと甘くないと正義を振りかざすようにボロクソに言われるから面白い。分かってくれる人がいればそれでいいと開き直るしかない苦笑
写真は昨年限定で出したフレーバー。今年も夏限定で登場する予定!
数量限定ですので食べのがしなく。
潮meアイスは宮崎はもちろん、東京、静岡、愛知、大分、福岡、鹿児島などでも購入できます。※大阪は未上陸
詳しくはWebサイトの「とりあつかい店」をご覧くださいませ。
#潮meアイス
なんとなく新商品の予告です。温めすぎて発酵しまくりですが、数ヶ月以内に発売されることでしょう。少しずつ情報出していきますのでどうぞお楽しみに!
#裸麦
お味噌の計り売りを明日から店頭ではじめます。
今回、大分に行って計り売りをしているお店を3つも周りました。ものすごく難しいことを様々な葛藤の中でがんばっていて、これメーカーがやらないでどうすんの?と思ったのです。
お味噌は特に、私たちが一番やりやすい。
「ゴミを出さないため」と言うと耳が痛くて離れていく人もいるかもしれません。でもちょっと考えて欲しいのは、みんな包装資材代にお金払っています。
ゴミになるものにお金を払って、ゴミを出している。そういう意識のある方にとって、量り売りをやることはたぶんすごく意義があることなんじゃないのかなと。
というわけで、明日から清武の店頭にて、当然ながら容器持参の方に限り、100g単位でお分けします。麦味噌、あわせ味噌、フムスみそ全て可能です。
もちろん、ない時もあるかもしれませんが、熟成待ちでもよければお分けします。ぜひご利用くださいませ。
#計り売り
福岡や宮崎で沢山のご縁をいただいたおかげで、週末は初めての大分でした。もちろん旅行では何度も訪れていますが、こうして同じ想いで動いている人たちと会うのは初めて。
宮崎は地理的に隣の県との隔たりが大きいから、ついつい県という括りで捉えてしまいがち。でも今回大分に来て思ったのは、自分が九州に住んでるんだなぁと心から思えたこと。
どこに行っても同じように頑張ってる人たちがいて、だからこそみんな話が面白い!もっと沢山の方のお話を聞いてみたかったけど、さすがに2日では時間が足りませんでした。
これから少しずつ大分に足を運んでみたいと思います。早速6月に行くことも決まってるので今から楽しみ楽しみ😊
いろんな人とのご縁があって、今があります。ご縁をいただいたみなさんに感謝です。
@betteroita
@gokokugakka
@aromasami
@hakariuri_karahana
@moringa_nesian333
@slowfood_yamaga
@happy.eating.forever
※全然写真撮ってなかったので、、写真はうちの大根畑です。
#大分
あの事件以来、ここく号は出航できずにいます。
あの投稿を思いのほかみなさんが見てくれていて、会う方会う方に「大丈夫なの!?」とか、「ダメよ!命が大切よ!」と諭されたりで、本当にありがたいことだなと日々生かされていることに感謝です。
ストーリーではご報告していましたが、ウエットスーツに錘(おもり)をつけて真冬の海に潜るなど自殺行為と分かり、ダイバーさんにお願いしてロープは切ってもらいました。
色々大変な思いをしましたが、私はだいぶ船と仲良くなった気がします。
どうしても、男性は根性論のようなものが体に染み付いていて、石橋を叩いて渡るよりとにかく当たって砕けろ!みたいな選択をしがちです。
エンジンオイルを交換してくれたエンジニアの方に、沢山機関のことを教えてもらいましたが、随分無知なまま出航していたことを悟りました。
そして、船ともまだ仲良くなってなかった。他人の船に乗っているような感覚で操舵していたから、少しでも親しくなれるよう、小さな船室に寝そべってタンタンタンと鳴るエンジン音を聞いていました。
知りうる限り、たぶん、僕が3人目の持ち主。もしかしたら4人目かな。この小さな船室には小さな神棚が据えてあります。
この船は今まで誰とどんな景色を見てきて、どれだけ想い出があるのでしょう。夜中に出航したこともあっただろうし、海がしけって命からがらに帰ってきたこともあったはずです。
私にとっては大先輩。大きな胸を借りるつもりで、でも早く体の一部になるように、新米船長とここく号のやりとりはまだしばらく続きます。
次は船を停泊するためのアンカーロープの位置をやりかえて、万全の準備で出航します。慌てないこと、そして根性論で自分の背中を押さないこと。
いい年してたくさん学んでいます。
#沖の潮
本日は満員御礼で十日みその会でした。
毎月開催しているのに、このところずっと満員御礼です。
曜日関係なく、毎月十日の開催。
来月5月10日は貴重な土曜日の開催です。まだ残席ございますので、普段平日は動けない方もぜひこの機会にどうぞ。
6月10日、7月10日の開催についても、本日より受付開始しました。
名ばかりの発酵食品ではなく、ぜひホンモノの発酵食品の味を知ってください。その味を知ってしまうと、きっともう戻れなくなりますよ^_^
#十日みその会
フムスみそと牛乳(or豆乳)を合わせるとチーズになる。
さらに大麦粉でとろみをつけるとパスタによく絡まって…チーズたっぷり食べてる感じなのに胃もたれしないし、体にいい発酵食、味噌を食べてるってお得感すごい!
同じように、それをクリームシチューやグラタンにも。カルボナーラも生クリーム要らずで作れるし、カレースパイス、トマト缶と合わせると本当にヘルシーなさっぱりスパイスカレーになるよ!
(以下、めちゃくちゃ長くなっちゃいました…お時間ある時にどうぞ)
…こんな風についお勧めしてしまうのは、10年以上晩御飯を子供達のために作ってきたから。最近は全然アップしなくなってしまったけれど、以前はつくレポばかりあげていたものです。
ごはんを作る理由は「家庭の事情で」と戯けるけれど、本当のところは子供たちにちゃんとしたものを食べさせたいのはもちろんだし、何より夕ごはんの時間を大切にしたいからでした。
今日保育園でどんな遊びをしたのか、学校でお友達と話したこと、楽しかったこと、辛かったこと。
たくさん話を聞いて、僕は少し先に社会の中で生きてる人として、膝の上に乗せて絵本を読んであげてきた時から変わることなく、僕越しに少しずつ自分の経験を話してあげてきたつもりです。
その時、食卓にあるものは心の通ったものがよかった。それがどれだけ意味があったか分からないし、どんなに疲れててもがんばって作っていたこと、きっと伝わってないかもね苦笑
でも間違いなく、自分は精一杯愛情込めて、帰宅した子供達を家で迎えてきた。そういう食卓を目指してずっとやってきた。今はすっかり大きくなって、なかなか叶わなくなってしまったけれど、そこを大切にしてきたことだけはわかってほしいな。
オーガニックって無農薬だとか無添加とか、情報として捉えれば確かにそうだけれど、本当に大切なのは「心が通っているかどうか」だと私は思います。
産業的に効率的に無機的に産まれた食べモノ。食が無機だと自分も効率よく育てられ、優秀でなくては価値がないように思えてくる。かつて自分がそうだったように、生きている意味をひたすら探して徹底的に「個」に追い詰められ孤立してしまう。
心が通った食べものを届けたいから古くからの種を大切にしているし、お料理するお母さんの愛情に水を差したくないから不安になるようなものは使わない。
全ては温かな食卓のために。そうした食を子供たちに残していくために。なかなか伝わらないけれど、ここくの目指しているのはそういうところです。
おいしいおはなし届けます。滋味は心の豊かさに。
DELIVERING TALES OF DELICIOUSNESS
WHOLESOME FLAVOURS WHOLE HEARTEDLY
なぜ今までやらなかったのか?店頭での味噌汁の提供をはじめました。
麦味噌・あわせ味噌・フムスみそ
上記それぞれ選んでいただけます。
麦とあわせはアゴといりこ、フムスみそは椎茸で出汁を取りました。
テイクアウトも可能ですので、身体をリセットしたい方にオススメです。
そしてもうひとつ、「ききみそ」というものもご用意しています。
上記の味噌3種に、市販の添加物で作られた味のお味噌が一つ混ざった4種の試飲セット。
全然違う!となるのか、それとも意外と味の違いがわからないのか。
ぜひご自分の味覚を試してみてくださいね。
まだまだ寒い日が続きます。
温かいお味噌汁で体を温めてお過ごしください。
車と船は似てるようで似てない話。
車検ではなく船検というのが4年に一度あり、救命具や浮き輪、錨などの装備のチェックを行うというもの。
駐車料金ではなく係留代。港によっても違うし、船の種類によっても違い、年払い。
駐車ではなく接岸。地面が常に動いているし、風や流れの影響を受けるのでめちゃくちゃ難しい。
パーキングブレーキなんてものはないから碇をおろす。抜けなくなることもあるし、かまないこともある。接岸中はロープでうまく固定する。
エンジントラブルで動かなくなっても、JAFなんて来てくれない。海上保安庁に救助要請したらとんでもないことになるので、よほどのことがない限り横のつながりでなんとかする。そして、どんどん流されるのでやっぱり碇が必要。
夜は電灯なんてないから灯台が唯一の目印。光り方は全部違っていて、海図に細かく書かれてる。船の光も右舷、左舷、正面、背面と全て光の色が決められている。
海上では左側通行ではなく右側通行。追い越しとか、漁船に対する対応とか、警鐘などいろいろ決め事がある。
そんないろいろある中で、一番車と違うと思うこと。
それは船の大きさです。
この写真の右側に小さな漁船がいるのが見えますか?
まるでアリとゾウみたいな、とんでもなくデカいのが前から来ることがあります。そして、車と違ってぐっと目を凝らしてもスピード感がまったく掴めない。大きければ大きいほど、動いてないように見えるのです。
先日も止まっているかと思いきや、結構なスピードでこちらにむかってきていて、甲板から懐中電灯で右(面舵)に避けろと注意されました。トロトロしていると、あの大きな汽笛を鳴らされるそうです。
いろんなことをベテラン船長から教えてもらいながら、まだまだ新米船長はビクビクしながら勉強中です。
#沖の潮 #潮汲み
いつも製麴をお願いしている地元の老舗、金子醸造さんは、実はお店の大家の実家でもあります。
先週の米糀200kgに続き、今週は麦麹250kgを製麴しました。このあと、操業80年になる醸造所は醤油の仕込みに入るため、室(むろ)の掃除に入ります。醤油の菌と混ざらないようにするためです。
来月からしばらくは味噌の麹を仕込めなくなるので、私たちは4-5月分の麹をまとめて3月に頼みます。このできあがった麹を冷凍保管したりして随時解凍して味噌を仕込んでいきます。
ただ、この時期は原料となる麦の在庫がなくなる季節。麦の収穫は5月下旬だからです。
昨年収穫した麦も、醤油仕込み用の麦を除き、底をついてしまいました。麦は麦麹のほか、大麦粉やごはん麦、麦茶などになってみなさんのお手元に届きますが、最優先で割り振られるのはやはり味噌。
むかし麦茶かごはん麦のどちらかが、来月末あたりに欠品になるかもしれません。
そして潮もまだまだ足りていない状況で、欠品している間にどんどん予約が入り、ようやく出してもすぐ欠品になるという状況が続いています。
塩釜がもう一つできるまではこんな状況が続くかもしれません。
お味噌や塩を見つけたらぜひ確保しておいてください。
色々と課題は山積みですが、まだまだがんばります。
#沖の潮
発酵スイーツ研究所はおかげさまで1.5周年!
これまでは一部の商品をのぞき、店頭のみでしか買えませんでしたが、1.5周年を記念してオンラインショップでも購入できるようになりました。
砂糖・乳卵・小麦を使わず、自社農園で育てた自然栽培大麦を中心としたオーガニックな原料を使用。発酵、酵素、食物繊維などを重視した腸活スイーツを毎月研究発表してきました。
子供に安心して食べさせられるだけでなく、体にどこまでもやさしい夢のスイーツ。むしろ食事にしてもいいぐらいです。
お得なセットもご用意していますが、店頭と同じように、バラで購入できますのでこの機会にぜひご利用ください。
https://cococu.stores.jp/
#発酵スイーツ研究発表
横浜→大阪→浜松と味噌づくりをしながら、みなさんにいろんなお味噌を味わっていただいて気付いたこと。
九州の方が赤味噌の食べ方を知らないように、東の方は麦味噌の食べ方を知らないということ。
麦味噌は甘味もさることながら、香りが最高にいいのです。
特にうちの麦味噌の香りがいい理由は、
自社精麦で八分づきの麦に麹をつけていること
倍麹(麹歩合20=乾燥大豆の2倍)麹を入れていること
在来種(改良品種ではない)から麦本来の風味
・・・などが理由になるかな?
九州はこの香りが大好きなもんで、「味噌煮込み」という発想がないのです。だって火を入れたら香りが飛んでしまうじゃないですか。
お味噌汁も、火を止めてから静かに溶き入れる
野菜につけて食べる
おにぎりに入れる
お水で溶いてサラダにかける
冷や汁でサラサラと
とまあ、こんな感じで食べるのがオツなんです。
赤味噌のようなコクはないけれど、甘味と香りを楽しんでみてください。
出汁はイリコやアゴがオススメ。ほんの少しだけカツオを効かせてもいいけれど、ホントに少しだけにしてください。
品のある甘い香りは、ちょっとだけツンとしているから、実はオリーブオイルのまったりした味わいとの相性もいい。香りも相乗効果でフルーティーになります。
出汁をとるのが面倒という方は、炊き立ての白米にチョコンと麦味噌を乗せてオリーブオイルをひと回し。そしてスプーンで混ぜて食べる!こんな火を使わない横着メシがなんと美味しいことか。
香り満載の朝メシ、ぜひお試しくださいませ。
#麦味噌
最近は海のことばかりで畑の様子をお伝えしておりませんでした。
人工物が一切視界に入らない場所。今、畑では麦がすくすくと育っています。4月には穂が出て、5月中旬には麦秋といわれる黄金色の景色になることでしょう。
この畑で育った在来種の六条大麦が、大麦粉としてお菓子になったり、ごはんと混ぜるごはん麦になったり、麦麹になってあたたかなお味噌汁になったり、じんわり染みる味わい深いお醤油になったりします。
この景色が遠く離れた都会に届きますように。
今日は冷たい風が麦をサワサワと揺らしています。
#裸麦
14年前までこの街に10年間住んでいました。
3ブロック先のマンションに事務所を借りて、フリーランスでデザインの仕事をしていた私。
一日中画面を見ている虚無のような世界で、徐々に食に興味を持ち始めました。宮崎に移住して農業をはじめることを決意し、あと一年で移住という時に起きた東日本大震災。
それから14年間、宮崎でいろいろなことがありました。
当時はまだ小さかった子供の手を引いてここを歩いていた私が、再びここで味噌づくりをしている不思議。
人生って面白い。
新横浜、菊名、篠原町、やっぱり好きです。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
また来ます。
#味噌づくり
Single Image
2025-02-12
21:32
EDIT
DEL
朝からしていた胸騒ぎが現実になってしまいました。
朝7時前、小雨がぱらつく中での1回目の出航。うねりは低く順調に沖の黒潮をタンクに汲み上げ帰港。
しかし着岸に失敗。バックしてやり直そうとした際に、自身を係留しているロープがプロペラに絡まり船は急停止。咄嗟の判断でなんとか陸に飛び移り前をロープで固定しました。さてどうしたものか。
とりあえず汲んできた海水をトラックに移してから考えよう…
ギアを入れずにエンジンを再始動、船に備え付けの揚水ポンプでタンクの水をトラックに移す…しかしどうもエンジンの出力が安定しない。おかしいなと思って燃料ゲージを確認すると、メモリがなくなっていました。
このままエンストするともっと大変なエンジントラブルになる!そう判断して片方のタンクの水が3/4減ったところで中止。
しかしご覧のように片側に500kgのタンクがあるせいで船が大きく傾いてしまいました。このままの状態でここを去ることはできません。強い横風吹いたら転覆するかもしれないからです。
どうするか指南していたところ、煙突がしまったままになっていることに気づきます。さっきの出力が不安定だった原因は煙突だったのでないか。
そう仮定し、煙突を開けて再びエンジンを始動。やはり出力は安定し、無事に全ての海水をトラックに移すことができ、傾きもなおりました。
さて、次は絡まった縄問題。かなり突っ張っている状態だったので、こちらも風が吹くと縄が切れて船が流されるかもしれない。
こういう事態になるとみんな潜って絡まりを取る話は以前から聞いていました。いやいやこの凍てついた海の中に?でも今それをやらないとロープが切れるかもしれない。
船に積んであった水中ゴーグルはゴムがへたれて使えず。ウエットスーツもないし、例えあっても重りをつけないと潜れない。
ゴーグルを買って、Tシャツパンツで潜ることに決定。ゴーグルを探して近くのコンビニ、ホームセンターなどまわるも、こんな冬に何言ってんだと笑われる始末。ところが最後に行った100円ショップでゴーグルを発見。
再び船にもどり、冷たい風に震えながらゴーグルを装着してパンツになり、腰に命綱を巻きました。流石にドボンは危ないのでまずは足から…
船の手すりに手をかけて、下半身まで浸かってみました。
舐めてました。冷たいプールの比じゃありません。一気に奪われる体温と、それに合わせて鼓動が急激に速くなり、呼吸がままならない。こんなの胸まで浸かってしまったら…
それでも行こう!と、一瞬体育会系の血が騒ぎましたが、命優先の本能が勝ちました。これは無理!船にも足のかけ場がなく自力で上がれないので、カイヘイくんの手を借りてなんとか船に。
さっきまで寒かったはずの空気が全然寒くないことに驚きました。
船はしばらく出せそうにありません。ロープも切れないように、船が流されないように工夫して、いつもの半分の海水を積んで帰路に。
言葉にできないほど、たくさんの学びがありました。
こうした経験を経て船乗りになっていくのでしょう。
大先輩方には尊敬しかありません。
#沖の潮