2025-01-21 v0

港で迎える夕暮れはどうしてこんなに色気に満ちているんだろう。

オレンジと青のグラデーションの空の下、陸に積み重なる廃船の下に静かに打ち寄せる港の波。波間に揺らぐ街の明かりや港の明かりは、まもなくやってくる深い闇の訪れを感じさせる。

一方で、漁協はむしろ活気付くようにこうこうと明かりをつけ、横付けしている漁船はタンタンタンと静かな音を港に響かせている。

古きものと新しいもの、闇の怖さと家の暖かな明かり。その狭間に立つ私はどちらにも心が揺れ動くけれど、昼間働いていたからやっぱり温かな家に帰りたくなる。

子どもの頃、暗くなるまで外でおもいっきり友達と遊んでいると、どこかの家から夕飯の匂いがしてきて、お腹が空いたから家に帰っていたあの感覚。だって夜は怖いもの。

今日は初めて船を1人で操船し、隣の隣の港に来ました。船を陸にあげて船底についた貝をとり、塗装をする作業。体中が痛いけれど、悪くない一日だった。

隅から隅まで磨き上げてピカピカにしてあげたから、この船との距離が一気に縮まった気がする。

船には名前をつけないといけないのだけど、普通に「ここく」号としました。はやくステッカーつくって貼らなくちゃ。明日はドックから再び海に戻り、本来の船着場にもどります。

#潮取り船 #沖の潮