畑の近くには九州で一番古い発電所があります。
約100年前、初めて地区を灯した小さな発電所を動かすのは川の水。山あいを流れてきた美しい水は水路に入り、木立の中を通り抜けて発電所へ。
水路に舞い落りた沢山の落ち葉は発電所に流れ着いて溜まります。
その落ち葉を、私が腐葉土として貰い受けることになりました。
とてもいい色。よく見るといろんな色をしています。かつてはみな青々と輝き、陽の光を浴びていたのでしょう。
この土に詰まった沢山の命のかけらがまた新しい命を生み出し、その命がまた私たちを育んでくれる。そして私たちはいつか土に還り、またあの森を育む。
人は自然を外から眺めているのではなく、本当は自然の流れの中で儚く生きている。
この腐葉土から野菜を作るのはそういうことだと思いました。そこからの景色はきっと儚いから、陽の光を浴びて青々と輝いているに違いありません。
#大切なこと