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テレビやSNSなどで毎日のように「体にいい」「体に悪い」という情報を目にするようになりました。「体に悪い」という情報をみるたびに私たちは不安になり、「体にいい」と言われる情報は無条件に受け入れたくなります。

「ビタミンEは抗酸化作用があり、がんになるリスクを下げてくれる」

こんな言葉を耳にした時、人によってはサプリメントを買って積極的に摂ろうとする人も出てきます。しかし実際のところは怪しいどころか、サプリメントでは摂らない方がいいことになってきているのをどれだけの方がご存知でしょうか。

ビタミンEの発がんリスク
抗酸化ビタミン含むサプリメントで寿命が縮まる!
抗酸化サプリにがん転移促進作用か、マウス実験 米研究

こうした「体にいい」といわれる情報も、ちょっとよく調べてみるとこんな状況です。

最近では私のところに「麦のフスマが欲しい」と問い合わせをしてこられる方がいらっしゃいます。「糖質オフ」のパンを作るために麦の表面を削った粉、フスマを使うというのです。しかししぜんのページでご紹介したように、麦のフスマには農薬やカビが含まれています。農薬の安全性を調べる検査では当然そこまで圧縮された状態を予見せずに行なっていないため、十分に注意する必要があると思います。

私たちは科学者ではないので、体にいい・悪いといった情報の真偽を確かめることはできません。なにより、こうした情報によって異常に神経質になっていること自体が不健康のような気もします。

こうした様々な情報とはどう付き合ったらよいのか・・ずっと考えてきましたが、その答えは土が教えてくれました。

自然栽培は「ほったらかし農法」だと勘違いされている方が多いのですが、おそらくそれは「人が手を加えないことが自然」だと思っているからでしょう。人は常に自然をコントロールするために自然を破壊し、自然の調和を取り乱す存在。そんな風に大部分の方が考えています。

ところがよく考えて見て欲しいのです。人は自然の外にいて自然を眺めているとしたら…私たちは一体なんでしょう?鉄でできたロボットでしょうか?
・・・いえいえ、私たちだって「自然」のはずです。

麦をまくこと、収穫したあとの麦わらを土にすき込むこと、大豆をまくこと、収穫した大豆の枝を燃やして土にもどすこと。そんな人の営みのリズムは季節の変化と何も変わりません。そうした人の営みも含めた環境に対して、土は時間をかけてゆっくりと馴染んでいきます。

多様な微生物や虫が複雑に絡まり合いながら馴染んでいく・・・この感覚は毎日土に触れていないといまいちピンとこないかもしれません。でも、みなさんが毎日直面している「人間関係」も全く同じなんです。

様々な個性をもった人たちが会社を作ったとします。個性は時にぶつかり合い、争いが起きたりもしますが、それぞれ会社にとっては必要な個性。次第に間に立つ人も出て来たり、争いが起きる前に回避するようになったり、最終的にはなんとか丸く収まるものです。

個性は互いに足らないところを補い合い、時が立てば立つほど強固な関係性を作り出していきます。同じ状態が10年経ち、互いに認め合う多様な個性をもった会社は少々のトラブルにも負けることはありません。

土の中で起きている微生物や虫の関係もまったく同じです。毎年同じことを繰り返す自然の営みにあわせ、ゆっくりと衝突を繰り返しながら環境に馴染んだ強固な関係性になっていく。それは自然の本来持っている性質です。

もし、人の「体」も土と同じ「自然」だとしたらどうでしょうか?

そこから見えてくる「体にいい」ということ・・・それはまちがいなく特定の食べものや化学物質ではないでしょう。
同じことをくりかえすことで体の中の多様な個性が馴染みあうとしたら、大切なのはきっと「日々の食生活」。旬のもの・土地のものを食べることがいいと言われるのは、毎日・毎月・毎年、同じものを口にすることで体が環境に馴染み、強く安定した状態になれるからではないかと思います。

そんな強固な関係性をもった体であれば、少し「体に悪い」といわれているようなものを食べたってどうってことはないはず。逆に「体にいい」ものばかりを食べる必要もないはずです。個性が多ければ多いほど、そしてその個性が馴染みあっているほどいいはずです。

多様な個性に溢れた体になるためには、多様性のあるものを食べることではないかと私は思います。

必要最低限の養分で育てられた化学肥料のものより、有機栽培や自然栽培で育てられたものを。

均一な味を目指して作られた添加物入りの食べものよりも、無添加で季節によって味が変化する自然のものを。

同じ大きさ・同じ色でそろえられた規格にあったものではなく、さまざまな形・大きさの不揃いなものを。

昔は当たり前だった、こんな多様性のある食べ物が今ではほとんど手に入らなくなりました。最近問題になっているアレルギーも、もしかしたら体が多様性を失い、個性が少ない単一な体になっているからかもしれません。

こうした多様性を大切にするために、ここくはできるだけ「自然」なものを送れるように努めています。不揃いなものができる在来の種、過度な選別はせずA品もB品も豊かな個性を楽しめるように。お味噌はもちろん無添加・天然醸造。様々な種類の菌が生きていて、季節によって味が変わります。

多様性のあるものを口にし、季節を楽しみながら楽しくおいしい日々を過ごすこと。たまに外食をして何を食べたっていいけれど、日本人なら米・みそ・お茶など、基本となる食を日々の食生活に取り入れること。旬のものを食べることで毎年同じ時期に同じものを食べること。

多様性が安定して共存している強い体、まさに「自然体」になることが、土が教えてくれた「体にいい」の答えなのかもしれません。

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