周りは早期米の刈り取りで大忙し。
例年なら同じように稲刈りをしていたはずが、10年間やった田んぼは一旦やめることにしたから今年は大豆の種まきに集中モード。
その、やめた田んぼ。
今までなんだか気が引けて、見にくることができなかった。
誰か他の人がやるって聞いていたし、新しい人の手で綺麗に植えられた稲穂を見た時、自分がどう思うのか分からなくて。
きっともう綺麗に刈り取られているだろう。そう思ったらなんだか吹っ切れて、いつも高速で通り過ぎる道をグイッと曲がり、何年も汗を流した場所に来た。
そしたら、誰も育ててなかった。
半分池になってた。
予想もしていなかった結末。
申し訳ない気持ち、悲しい気持ち、寂しい気持ち。「久しぶり」って声かけられた気もして、痛々しい姿に何も言えなかった。
向こう側の高速道路の建設が進み、大型の重機が景色を一変させているから余計に痛々しい。
未経験で農業を初めて、ここでたくさんの夢を見たし、沢山落胆もさせられた。
そんな自分にとっては神聖な場所が荒れている。他の沢山の放棄地も、どんなに日当たりが悪くて作りにくい場所でも、きっと誰かにとっては神聖な場所なんだろうな。
ごめんね、本当にごめんね。
それでも「やる」とはやっぱり言えずに。
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