2023-10-17 v0

種を譲り受けて11代目の麻尻大豆。実がだいぶ太ってきました。10月に入り、ありがたいことに晴天が続いています。

高千穂のシンイチさんから譲り受けた極小の黄大豆、麻尻大豆。「キロいくら」と、重量で取引される大豆にあって、こんな小さな大豆で生業とすること自体、無謀なことだと思います。

在来種と呼ばれる大豆は日本全国あるものの、改良品種はみんな大粒にされていることもあり、見た目では在来種かどうかあまり判別がつきません。

改良品種を自家採種で育て続けて、「地大豆」として売られていることもあります。

そんな中で、この麻尻大豆はもう一目で在来種とわかる小ささ!形も少し扁平な形で「味噌や醤油にするとおいしい」と、地元の方の太鼓判もあり惚れ込んでしまいました。

粒が小さいだけでなく、野生に近いのか背が高くなって必ずと言っていいほど倒れます。収穫は困難を極め、選別も大粒用に開発された大豆選別機は役に立ちません。

この大豆に合う機械を探し回り、ようやく手に入れましたが、やはり最後は手選別。未だに全てバットに広げ、目視で悪い大豆を取り除いています。

そこまでするのはやっぱりこの大豆が好きで、後世に残していきたいから。

種は誰のものでもありません。

先代からずっと繋がれてきた奇跡のような命の連鎖を、たまたま私が預かっているだけ。次の世代にきちんと受け渡すために、おいしいお味噌や醤油としてみなさんにお届けしています。

そしてこれを受け取ってくれる方がいるからこそ、11年間預かり続けてこれました。みんなで守っている種。私は畑担当としてこの大豆を見守っています。

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